体育がプレイ教育の一つの形として最もよく見ることができるということを受け入れるには、３つの大きな仮定を受け入れる必要がある。一つ目はプレイが人間の意味の最も基本的な形ということである。もし我々がプレイするための仕事とプレイが対抗するもので、過度のプレイが有害であると考え、また人生の重要な問題が大事にされた後にだけ重要と考えるよう育てられたのであれば、体育のこの視点については困難を伴うだろう。プレイは意味ある人間存在の一番目として人生の中心にあるべきなのに、しばしば人生の気晴らしとして少し外れて位置づけられている。

　二つ目の仮定は、一つ目の仮定から論理的に導かれるが、プレイ教育は自己正統的なものであるということである。それに対して非本質的なものである目的への貢献として、言葉による正当化を必要とはしないということである。私が非常にはっきりとさせたいのは、プレイを通した教育の手法を示唆しているのではないということである。私は、我々の専門性が、残りのすべての試みを我々の主題を利用するに至らせるような成熟に近づきつつあると望みたいのである。我々の活動を使うのは、＝それと本質的に異なるものを使って本質的なものに到達するのは＝不適当かつ危険である。我々はそのような目標にはしばしば到達できない。それは不思議なことではない。我々はゴルフやテニスや体操を通して身体的、心理的、情緒的、社会的に健康な市民を育てようと努力してきた。でもゴルフとは何か。ゴルファーはコースに出ていき、フェアウェイにボールが落ちることを望んで打ち、その後歩いて行って、最終的に小さなボールを穴に入れるまで、そしてできるだけ少ない数で打つという最も中心的な目的のすべてのために打つ。非論理的では。不自然ではないか。全く取るに足らないのではないか。それはそうだ。それはゲームだからだ。プレイの制度化された形なのである。それは人生の他の姿とは違う。それも重要だが、やはり違う。全く関係のない目標に到達しようとしてこの種の活動を利用していたのであるから、それが難しかったということは不思議なことではない。

　我々は我々の活動を利用する必要はない。それらをあるがままにしておこう。プレイの制度化された形と人間の意味の基本的に重要な根元を。我々以外の誰がこのことを知っているというのだ。ゴルフはおそらく個人的または社会的なスキルの特定のものを発達させるために利用されるかも知れない。しかし、ゴルフをそのように扱うことは、生徒達が喜びやいらだち、その他のゴルファーすなわちプレイヤーとしての全てを知るまでには至らせないかも知れないので注意が必要である。

　プレイ教育理論の最後の仮説はプレイする方法は異なるということである。これらの違いは子供の遊びから大人のプレイに移行する際のプレイの基本的な人間の意味を保護するばかりでなく、プレイ教育の必要性をも指し示す。イギリスの教育哲学者P.S.Petersは彼の入門としての教育に関する議論の中でとてもうまく述べている（6, p.109）。

　今、科学や音楽、美術、カーペントリー（文学作品・楽曲の構成法）、歴史、競技などといった、学校や大学の中で伝えられたものの内部をうまくやっていくための仕事をしたことのある人なら誰でも、その人の活動のポイントは何かと聞かれたらそれはばかげていると見なすであろう。しかし外部の人間にとっては活動の中で何が問題となっているのか、どの点を見ればよいのか難しいかも知れないのである。それ故、登山家やミュージシャン、またはゴルファーの夢中に直面した時の新米の疑い深さがある。子供たちは大部分そのようなアウトサイダーのポジションにいることになる。課題は、彼らが才能を持っている活動の内側に入ることのできるような方法で、彼らを教養の高い見地と活動に紹介しないといけないということである。

　アクティブなプレイの生活はいくらか学習したものである。偶然発達するものではない。遺伝によって受け継いだ何かでもない。この理由から、私は、体育をプレイ教育の一つの形として定義し、概念化する試みを行った。この観点はいくつかの利点を持っている。プレイに焦点を当てることで、スポーツやダンスに内在する意味の源泉を強調する。プレイのための教育であるから、それは人々を教育環境の中で扱うための確かな指針を提供する。

　体育をプレイの一形態としてとして分類することは、体育を、美術や、音楽、劇などといった他の制度化されたプレイの形の横に、真相正しくはっきりと配置することになる。この分類は、ゴルファーやアフター・ディナーのテニス・プレイヤー、昼休みのハンドボール・プレイヤーの活動が、画家やコミュニティ・シアターのメンバー、そして音楽家の活動と類似しているということを理解させてくれる。それぞれはプレイの位置にいるのである。そしてそれは他人との違いを生む形のプレイというだけなのである。このように、体育の学生は、美術や劇、音楽など、体育をはっきりと位置づけることのできるコンセプトであるヒューマニティを学ぶ学生を、よく似たものとして持っている。