世界中で試みられているスポーツ・エデュケーションの多様性について、私が見聞きし、読んだもの中から生まれる将来の研究に対するいくつかの示唆に話題を変えさせてください。今ではスポーツ・エデュケーションの目標を達成するためには所属の特徴、------少なくともシーズン中はチーム内に維持されるメンバーシップ------が基本的に重要ということが明らかになっています。私が最初にモデルを公式化しその特徴を考案したとき、それは学校外のスポーツ文化でたいていなされているスポーツの特徴だったので、とても単純に考えました。そのとき私は、学校の中と外の双方のさまざまな環境における継続的なグループの教育的効力についての印象的な研究論文（Wynne, & Walberg, 1994）に気づいていませんでした。継続的なグループ（チーム）が個人的な成長に必要な条件であることは明らかです。私達はチームの中でプレイヤー達が時には議論を期待したり避けたりする経験を持つばかりでなく、彼らに解決の結果を直接見ることを含めて意見の不一致を扱わせる場合もある（Coakley, 1983）と言うことを知っています。継続するグループでのメンバーシップはまたおそらくスキルとしての交渉や妥協も促進します。私は今、継続するグループの中では"教え／学ぶ"という重要な利益がもたらされる可能性もたぶんにあるということと、従って私は時間を延長して生徒達をチームに留まらせ、同じ教員を一緒に留まらせた時にどのようになるか見てみたいと考えています。

　伝統的な体育ではスキルを前面に押し出しそのスキルはゲームの前後関係からは孤立している場合が多いですが、スポーツ・エデュケーションでは戦術を前面に押し出します。私達はスキル獲得による大きな利益を知っています。運動学習に関する理論的または実験的な研究の双方から、また教員の有効性に関する理論的または応用的研究から、私達は、クラスの生徒達のグループが多少スキルを獲得し洗練させたいと思うような環境についてかなり多くを理解しています。私達は戦術についてはほとんどよくわかっていません。体育の研究は、かなり最近になるまでこの話題について触れたことがありませんでした。戦術がどのように教えられるかについて焦点をあてた記述的な研究については知りません。私達はこの空白部分を埋めていかなければならないでしょう。

　スポーツ・エデュケーションで生徒達に審判やスコアキーパー、マネージャー、コーチ、その他についての適切な役割行動を教えるのは時間がかります。これらは生徒達が学ぶべき重要な役割であり、スポーツ経験の中で生徒を管理したり実行したりするためにはその学習がうまくなされることが要求され、スキルや戦術に焦点化されていた時間をそれらの役割を学ぶための時間に変えることを正当化すると信じています。この夏に行われたスポーツ・エデュケーションのワークショップで、私の同僚であるDeborah Tannehill と私は、練習に参加した審判と選手が双方向性のフィードバックをもたらすやり方、すなわち審判と戦術の練習を結びつける方法を発見したすばらしくクリエイティブで経験豊富な教員達に出会いました。しかしながら優秀なコーチになるために必要なスキルの指導に議論が及んだときには長い静寂が訪れました。優れたコーチングに必要なリーダーシップに関するスキル練習を特定し、教え、与える方法の提案に至ったときにはほとんど誰もしゃべることができませんでした。ここにも空白が存在します。マッシー大学のRobin McConnellの仕事がこの空白を埋め始めるのに役立つという希望を持っています。